『ゆとり』という心理的エネルギー

前回、前々回と、心の中に『ゆとり』を増やす方法について書いてきた。

『ゆとり』とは高いヴァイブレーションを持った心理的エネルギーのひとつである。『ゆとり』以外にも、さまざまな高ヴァイブレーションの心理的エネルギーが存在している。

心の中にあるヴァイブレーションの低い心理的エネルギーを、少しずつ高いヴァイブレーションのエネルギーに入れ替えていくことが、各種のインナーワークの目的である。

Vibration/ヴァイブレーション

心理的エネルギーにはヴァイブレーションというパラメータがある。

なぜそのパラメータにヴァイブレーションなどという表現が当てられているかというと、心の中で各種の心理的エネルギーを主観的に観察したとき、そのエネルギーが波のような性質を持っていると感じられるからである。

各種の心理的なエネルギーにどのような感覚を感じるかは、人それぞれ、時と場合によって、毎回、微妙に違う。

しかし『焦り』には焦りの特有の雰囲気があり、『ゆとり』にはゆとりの特有の雰囲気がある。その特有の雰囲気を表現するにあたって、ヴァイブレーションという言葉は、なんとなくしっくりくるものとして感じられるため、多くの人がその表現を使っている。

ちなみに心理的エネルギーの質を表す言葉として、フリークエンシー/周波数、という言葉もよく使われる。

ヴァイブレーション/フリークエンシー、どちらの言葉も、心理的エネルギーを、人間の心の中に響いている音として比喩的に捉えている。

調律/インナーワーク

実際、各種の内的ワークは、自分という楽器の調律作業であると考えることができる。

その場合、瞑想とは自分の中に響く音に耳を澄ますことである。

ヒーリングとは、自分の中に響いている、自分本来のものではない、調和がとれていない音を、自分本来の、調和がとれた音に置き換えていく作業である。

そのような心の調律作業を通じて、この日常的な自分が発している低いオクターブの音と、高次元の自分が鳴らしている、高いオクターブの音を、美しく共鳴させていくのだ。

その作業が完成したとき、この地上に天国の音色が鳴り響く。ハートの深みから響く、得も言われぬ美しさを持った、しかししっかりと物質に根ざしたその音は、周囲の人々が発する音と共鳴し、ハウリングして広がっていく。