真の創造とは、プラスを拡張することである。

間違った創造とは、マイナスを再生産することである。


心は、その中に抱いているエネルギーと同質の物理的現実を外界に生み出す機能を持っている。

よって、プラスのエネルギーを抱いている心は外部に快適な現実を生み出し、マイナスのエネルギーを保持している心は、外部に不快な出来事を再生産する。

よって、外界にプラスの事物を創造する際には、以下の作業をする必要がある。

  • 心の中にあるプラスを増やす。
  • 心の中にあるマイナスのエネルギーを減らす。

だが当然のことながら「心の中のエネルギー」なるものは目に見えない。

そもそも本稿において「エネルギー」などという言葉で表現されているそれは物理的、客観的な観測対象ではない。それは主観的にただこの自分一人のみが心によって感じることができる何かの質である。

そんな曖昧模糊としたものを、どうやって操作すればいいのだろうか。

エネルギーを意識的に操作するには、まずは自分の中の快・不快に気づく必要がある。

プラスのエネルギーは自分にとって心地いいものであり、マイナスのエネルギーは当然ながら不快なものである。その両者のエネルギーの質に気づくことによって、それらを選択的に増減できるようになる。

しかし往々にして人は、プラスのエネルギーに否定的なラベルを張ったり、マイナスのエネルギーに肯定的なラベルを張ったりして、エネルギーの質を直を感じることなく、ラベルによって善悪、快、不快を区別する癖を持っていがちである。

そのために多かれ少なかれ、人は心の中のエネルギーを、正しく認識し識別することができない。

しかし人間には本来、自分にとって何が真にプラスのエネルギーであり、何がマイナスのエネルギーであるかを直接的に感じ、それを正確に識別する能力がある。

意識の表層ではなく、自分の深い部分で物事の持つエネルギーを正確に感じ取り、識別する能力がある。

その能力を目覚めさせることによって、やがて真の創造ができるようになる。

真の創造、それは心の中にプラスのエネルギーを広げ、そのエネルギーを物理的現実へと顕現させることである。それによって人は望ましい現実をこの世界の中に生み出していく。それによってやがてこの世界は夢のように美しい場所へと変わっていく。