まず最初にAがあり、次にBがあり、その次にCがあり、というような、時間の流れの中にいるあなた方に、時間の外にいる者からの働きかけはどのように知覚されるのかを説明しましょう。
それはいわゆるシンクロニシティとして知覚される、一連の、主観的な意味を持った、出来事の連鎖として認識されます。
時間の中に意識をフォーカスさせているあなた方にとって、物事はAからB、BからCへと、過去のものが未来のものの原因となっているように知覚されていますが、時間の外にいる者にとっては、AもBもCも、すべてが同時に生起している出来事で、それらは、ひとつの画用紙の中の絵を構成する色のついた点のようなものです。
時間の外にいる者が、A、B、Cといった時間の各点の集合によって形成されているその画用紙の中の絵に、時間の外部から何らかの情報を挿入したとき、その超時間的な性質を持った情報が、時間内の特定の点に定着します。そのときに、軋轢というか、一種の波紋のようなものがその点に生じ、それが周りの点へと広がっていきます。それがシンクニシティと言われるものの不可思議な感覚の原因となっています。
「？？？？ ……ところで、どうしたら超時間的視点を持てますか？」
超時間的視点を持つには、自分の意識を時間の中に縛り付けている、いくつかの要因から、自分の意識を自由にすることです。そうすると、意識は自然と時間という枠組みを超えて物事を認識し始めます。
意識を時間に縛り付けている要因とは、まず第一に、欠乏感です。欠乏感は、意識の中に、マイナスとプラスの波を生み出します。マイナスの状態があり、それを埋めるためにプラスを作り、その反動によってまたマイナスが生じ、というサインウェーブが意識の中に時間の流れを生み出します。その波を平らにするか、あるいは、波立っているその波から意識のフォーカスを外すことができれば、自然と意識は別のものを見始めます。
意識を時間に縛り付けている第二の要因は、過度の真面目さです。それは生きることへの真面目さと言ってもいいでしょう。今、自分が自分だと認識している構造体と、それが組み込まれている社会的な枠組みへの過度の没頭のことです。そういったものへの話半分な接し方によって、全く別の意識の枠組みの存在に気づくことができるようになります。
「時間を超えた視点というものがもたらす利点はなんですか？」
時間を超えた視点とは、永遠に生きる者の視点なので、その視点に意識を同調させた瞬間に、人は自らを永遠に生きる者として認識し始めます。その自己認識は、時間の中ですり減って消えていく者としての自己認識よりも、より本来のあなた方の性質にフィットした自己認識です。ですから、そのような自己認識を持つことができたとき、意識は喜びを感じ、満足と安心を得ます。また、その満たされた感覚は、その意識が体験する世界へと反映されます。
「何かひとつ、超時間的意識を得るための、具体的なエクササイズがあったら教えて下さい」
人によって様々な性質を持っていますから、万人にコレとおすすめできるワークというものは難しいんですが、できるだけ、リラックスして過ごすということが、ひとつの方針として提示できるかと思います。ただ、リラックスというのも、人によってそれが何を意味しているのかは結構、異なるものです。体をじっとさせ筋肉の力を抜くことがリラックスという人もいれば、その逆に、体を動かしている時のほうが、心は深くリラックスできるという人もいて、という具合です。ですから、自分にとって、心が休まる活動を探し、それを実行することで、リラックスが得られます。そして、リラックスした精神状態というのは、それ自体がすでにある程度は、超時間的意識であると言えます。
「ほんとですか？ リラックスなんて、そんな凄いことのように思えないんですが」
超時間的意識というものが、別に凄くない、普通のことなのです。
時間に束縛された意識というものが、極めて限定された、特殊な意識の枠組みによって生成される珍しい意識状態であって、それはほんのちょっとしたことで解除されます。ちょっとリラックスするといった簡単なことによって。実際、日常生活の中で、人々は何度も何度も、この超時間意識に入ったり抜けたりを繰り返しています。気づかぬままに。
「ふーん、そうなんだー。他になんか言いたいことはありますかね」
今回のこのブログ記事、読む人によっては有益なものだと思いますから、そんなに手直しなどせずに、さっと掲載したらいいと思いますよ。
「はーい」
