すでに私は少年ではないが、今こそ神話になるべきときがやって来たと感じる。また、すでに少女ではない女性や、その他老若男女全員、今こそ神話になるべきときであると思う。
神話になるとは、つまり、自分の神話を生きるということだ。
神話とは、人間の思考回路の基底部分に存在している、あらゆる物事の意味をジェネレートする観念群のことだ。
今まで人間は、家族、地域社会、国家、そして人類全体の集合無意識的な部分に存在する集団的な神話に、無意識的に従って生きてきた。
これからは個人が自分専用の神話を意識的に持つ時代だ。
そのような、自分専用の神話を持つことで、一人一人が神話の登場人物のように色鮮やかに生き生きとした存在を始めることが可能になる。また人生そのものが新たな神話として、無限に豊穣な意味性をリアルタイムで創造し始める。
また、そのような自分にフィットした神話を、自分の存在の基本プログラムに採用することによって、もしかしたらこれまでずっと感じてきたかもしれない『生きづらさ』が『生きやすさ』へと、さらには『生きたのしさ』『生きうれしさ』へと変わっていくことだろう。
個人神話を持つために必要なのはまず、自分にフィットしないあらゆる観念を手放す自由が自分にはあると認めることだ。
そして、新たなものの見方で、自分自身と世界を見ることを望むことだ。
新たなものの見方、それは今、芽生えつつあるものであり、だからそれが何なのかはまだわからない
その未知に向かって心を開きながら、刻一刻と目の前に広がるものを、初めて見るもののように眺めてみよう。
そうすると、だんだんと世界は、ファンタジックな、魔法的な、あるいはSF的な、何か新しい、素晴らしい奥深さを秘めたものとしてあなたの前に立ち現れてくる。
その中で生きるあなたの人生そのものが新たな神話となっていく。