例えば心の中に、お花畑のような、避難できる場所を持つことはいいことだ。

何か、辛いこと、苦しいことがあったら、その避難場所に意識を向け、そこで心を癒やすことができる。

問題は、リアルタイムで、辛いこと、苦しいことが起きているときである。

学校で、あるいは、職場で、あるいは街角で、何か突発的な、あるいは持続的なハードなシチュエーションに巻き込まれることは、人間としてこの星に生きているとありがちである。

そのとき、心の中のお花畑は、今まさに眼前で起きているハードな辛いこと、苦しいことに対し、何かしらの力を持っているのだろうか?

その答えは、『お花畑のパワーレベルによる』である。

心の中のお花畑のパワーレベルが、そのとき周辺にある三次元的リアリティのパワーレベルよりも高まっていれば、そのお花畑は、三次元的リアリティよりも強力であり、それゆえにそのお花畑のパワーは心の中から、三次元的リアリティの中へと染みだしていく。

そのパワーは、お花畑保持者はもとより、その周囲の人間にまでも波及する。そして、そのハードなシチュエーションは、少しずつお花畑のような平和な雰囲気のシチュエーションに変わっていく。

だがお花畑のパワーレベルが、そのときの三次元的リアリティよりも低ければ、お花畑は三次元的リアリティに飲まれ、何の効力も発揮しないどころか、むしろ人の注意力を無駄に奪う邪魔物になってしまうだろう。

そんなときは、心の内側にある何かしらの構造物のことなど全て忘れ、むしろ注意力を、外側にある三次元的リアリティに全力で注ぐことである。

心の内側にある何かしらの構造物を外側に投影することによって、内側と外側を繋ぐことができる。

その逆に、外側にあるものに意識を深く集中することで、外側にあるものを内側に吸収し、そして消化することができるようになる。しっかりと意識を集中することで、辛さも、苦痛も、吸収し、消化できる。

消化された苦痛のエネルギーは、心にとって有用なエネルギーへと変容され、それは例えば、お花畑のパワーレベルを向上するための肥料に使うことができる。

そのような豊かな栄養を与えられて育っていったお花畑は、いずれとてつもなく強くなり、それは内から外へと、心の中から三次元的リアリティの中へと急速に染みだし、それを侵食し、書き換えていくだろう。