チェーンソー男は、日本ひきこもり協会は、心の中にある悪が外部に投影されたものである。

 それゆえに、心の中を変えることで、外部に投影されているものは姿を変える。

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 もし心の中にある抑圧されたものが浄化されれば、その人の世界も浄化されていくであろう。

 心の中に愛と光が溢れ始めれば、その人の世界にも喜びと平和で満ちるだろう。

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 もしも何かの問題や葛藤が生活の中で生じたなら、心の中を調べれば、そこに原因が見いだせるであろう。そしてその心の中にある原因を消滅させたなら、すみやかに、外部世界にも奇跡が起こり、あらゆる問題は解決されるであろう。

 あるいは逆に、外部にある何か許せないものを許したなら、自分の心が許されて、癒しの奇跡が起こるだろう。

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 そして奇跡に、大小の違いはない。

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 身の回りの細かな人間関係の問題から、より大スケールの問題、そしてそもそもこれは物理的、医学的、常識的に解決不可能であろうという問題まで、すべて「問題の原因を心の中に探し、それを浄化する」「とにかく無条件になんでもかんでも許す」という方法によって、(時間という幻想の中、どれだけの時間がかかるかはケースバイケースであるが)なんでもいい感じに解決する。

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 このような、まだ一般的にはあまり知られていないが、すでに世界各国で多くの人びとが知り、体験し、また数千年も前から人類の一部で語り継がれてきた、ある種の隠れた常識、隠れた世界の仕組みを、日常の中で実体験として繰り返し体験し続け、この法則が確かに現実のものであり、自分および万人に適応できる実際的なものであると認識した時、何が困るかといえば、それまで確かだと思っていたものが、まるで蜃気楼のようにあやふやな幻に過ぎなかったとわかることだ。

 具体的に言えば、それまで自分を悩ませていたあらゆる問題、それが基本的には、どれも解決可能なものであるとわかることにより、もはやあらゆる葛藤を、小説の物語の核として使うことができないと認識してしまうことだ。

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 どんなことでもヒーリングや瞑想やエナジーワークでなんとかなる。

 そのとき人間の実存的悩みや経済的悩みや様々な悩みに対する回答は、瞑想やヒーリングや、とにかく高次の力に頼ったらいい、ということになる。

 こうなると、どんな物語を書いていいのかわからない。

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 そんなことを、かれこれ十年以上も、ずっと悩んでいたようである。

 そしてその悩み自体も、他の悩みと同じように、やはり幻のようなものであったようである。

 今、その霧のようなモヤモヤも、次第に晴れつつある。