人間の人格は、大きく分けて三つの要素によって構成されている。
- 思考回路
- 感情
- 肉体
それぞれが特定のヴァイブレーションを持っており、それは上がったり、下がったりする。
これら人格を構成する各要素のヴァイブレーションをひたすら上げていくことが、瞑想やヒーリングや、各種の成長のためのワークの目的である。
ある程度まで、人格の構成要素のヴァイブレーションが上昇したとき、それらは、いわば透明化し、意識はそれらとの同一化から解放される。
思考回路は、ヒーリング・瞑想用語では、メンタルボディという名で呼ばれている。
思考回路、メンタルボディは各種の観念の集合によってで構成されている。
観念とは「AはBである」という命題によって現実を規定する、各種の考えのことである。
ある人間が体験する現実は、その人間がメンタルボディに保持している観念を100パーセント反映する。
その人間が「彼女を作るにはイケメンである必要がある」「俺はイケメンではない」という観念をメンタルボディに保持している場合、つまり、無意識的にそのような観念を心の中に持っているときのことを考えてみよう。
それらの観念は「イケメンでない俺は、彼女を作ることはできない」と無意識下で論理的に合成される。結果、その人間はその通りの現実を体験することになる。彼は彼女を作ることができない。
では次に、その人間が、それらの観念を書き換えたときのことを考えてみよう。
その人間が、ある日、なんらかの手段によって、前述の観念を消滅させたのちに、以下のような、より高いヴァイブレーションを持つ観念をメンタルボディにインストールしたとする。
「どのような見た目であっても人間は無条件に価値がある」
「俺は自分の肉体およびその見た目を無条件に愛している」
「俺は自分に最もふさわしい彼女を持つに値する人間である」
この場合も、これらの観念は現実に反映される。結果としてその人間はイケメンであろうがなかろうが、彼女なる存在との人間関係を得ることになる。
どのような観念をメンタルボディにインストールするかは任意に選択することができる。ただし、メンタルボディには、ある種の、現状維持機能が付いている。それは、たとえ新たな観念によって、より幸せで自由度の高い現実を体験できるとしても、古い観念群に固執し、新たな観念の心への流入を阻もうとする心の壁である。
心の壁の防御があるために、現状の思考パターンとかけ離れた観念群をインストールすることは、ときとして難しい。また、思考パターンの中核を成している観念群を消滅させることは、ときに難しい。
だが瞑想やヒーリングによって、心の壁をスルーし、あるいは一時的に無効化し、低いヴァイブレーションを持った観念を、スムーズに、高いヴァイブレーションの観念へと書き換えていくことができる。あるいは時間と手間暇がかかるが、認知療法などの、より一般的、常識的なな手法によっても同様のことが可能である。
低いヴァイブレーションの観念が間違っているということではない。高いヴァイブレーションの観念が正しいというわけではない。
単に、高いヴァイブレーションの観念は、高いヴァイブレーションの現実を、その人に引き寄せ、その人に体験させるということである。
低いヴァイブレーションの現実には以下のような特徴がある。
- 孤独
- 制限
- 不自由
- 闘争、葛藤
- 時間の流れとともに深まっていく分離感
高いヴァイブレーションの現実には以下のような特徴がある。
- 愛
- 快
- 調和
- 自由
- 安心感
- 意味感
- 時間の流れとともに広がっていく統一感
好きな方を選択し、そちらに向けて、自分が持っている観念群を書き換え、アップデートしていくことによって、望む方向へと自分の世界を再創造していくことができる。