大きなエネルギーがあればこそ、価値ある事業や、大きな変化を、自分の生活の中に、そして社会の中に、起こすことが出来る。しかし強いエネルギーは、それが強ければ強いほど、それが流れる媒体に衝撃を与える。

エネルギーが流れる媒体とは、まず第一にこの自分自身の肉体と精神である。だから、何か大きな物を作ろうとするとき、生活を安定させる必要がある。足場がしっかりしていてこそ、木は高く茂るのである。

そんなことを考えて、生活を安定させるために、たくさん自炊をしてみたり、部屋を綺麗にしてみたりする。適度に運動をし、規則正しい生活を心がけ……。

もちろんそんな努力のすべては価値のあることであり、できるならば、そんな努力は、しないよりも、した方がいいだろう。

だが、本当に、強いエネルギーが自分に流れ、それとの接続が確率されたなら、足場を安定させようという試みは、実はそんなに重要なものではないかもしれない。なぜならエネルギーそれ自体に、それが流れるものを安定化させる作用があるからだ。

エネルギーが流れ始めた時、その媒体は一時的に、大きく揺らぐかもしれない。しかし一度、エネルギーが安定して流れ始めれば、その流れ自体が、媒体を安定させ、ちょうどいい姿勢にキープさせる作用を持つ。水の溜まった風呂桶にボールを浮かべ、その真上から蛇口で水をかけると、ボールはその水流の真下に安定してとどまり続けるように。

だから、エネルギーが流れ始めているとき、心がけるべきは、その流れを、浴び続け、その流れが自然に自分を動かす方向へと、自分が勝手に動いていくことを許可することだ。コントロールを手放して。

そして何かアウトプットしたい気分になったらそれを遮らずアウトプットし、同様に、何かをインプットしたい気分になったら、あるいは何かの大小様々な行動を起こしたくなったら、その衝動を遮らずに実行に移すことである。

そのようにして、高いエネルギーのコントロール下に自分を置き、それに身を任せることで、生活は自然に効率化されていき、勝手に美しく、面白くなっていくであろう。