「許し」「Forgiveness」とは、若干、宗教的な雰囲気が感じられる言葉である。

よって、より抽象的な、目に見えないエネルギーのレベルで、許しとは何かを考察してみたい。

許しとは、不快さを感じさせるエネルギーへのレセプター/ジェネレーターを自分のエネルギーシステムから取り除く作業である。

この不快さのレセプターは、同時にジェネレーターでもある。

それは外界から受け取った不快なエネルギーを自らの中で増幅させるとともに、その不快なエネルギーを無意識的に外界へと送り出し続ける機能を持っている。

そのようにして、自分が世界へと送り出した不快で重いエネルギーは、やがて目に見える形となって顕現し、自分の目の前へと現れる。

そしてその事象から、レセプターは不快で重いエネルギーを受け取り、またその不快なエネルギーを増幅して外界へと放射する。放射された重く不快なエネルギーは、より重く不快な事象をやがて自らの目の前へと顕現させる。

このような重いエネルギー、不快なエネルギーのフィードバックループ回路が自分のエネルギーシステムにあり、それこそが人生の中に不快さを生み出し続ける原因である。

もし人がこのような、繰り返し生じる不快さを人生の中から取り除こうとするのであれば、そしてそれを原因レベルで取り除こうとするのであれば、不快さのレセプター/ジェネレーターを自らのエネルギーシステムから除去/浄化せねばならない。

この除去/浄化作業こそが「許し」である。

許しによって、不快で重いエネルギーのフィードバックループ回路が自分の中から取り除かれたとき、その回路があった場所には、軽く精妙なエネルギーを受け取り、発信する回路が自動的に形成される。

これにより、自分のシステムは不快で重いエネルギーをジェネレートすることをやめ、それを外界に放射することをやめる。そして、その代わりに、軽く精妙なエネルギーを受け取り、それを増幅して外界へと発信しはじめるようになる。

結果として、重く不快なエネルギーとそれが形となって顕現した不快な事象はその数を減らし始め、やがて消滅する。

そして不快な事象の代わりに、自分を喜ばせる事象の数が増え、その喜ばしい事象は自らに喜びのエネルギーを与えてくれる。与えられ受け取られた喜びのエネルギーは自らの内で増幅され、それは自らのエネルギーシステムから世界へと放射される。そしてそれはやがて、より多くの喜ばしい事象となって自らの目の前に形をとって現れる。

これにより、不快なエネルギーと不快な事象が織りなす負のフィードバックループ回路は、喜ばしいエネルギーと喜ばしい事象がハウリングする正のフィードバックループとして生まれ変わるのだ。

このように、自らのエネルギーシステムの働きを大きく生まれ変わらせる行為、それが「許し」なのである。

BessiによるPixabayからの画像